スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
【--/--/-- --:--】 | スポンサー広告 | page top↑
ビョルン・アンドレセンの「タッジオを探して」
ビョルン・アンドレセン Bjorn Andresen

Tadzioi9.jpg

ベニスに死す』が完成する一年前の1970年、ルキーノ・ヴィスコンティ監督とスタッフは、主人公アッシェンバッハの心を捉える12歳の美少年タッジオを探し求めて、北欧、東欧を回るこの長い旅をする。その模様をドキュメンタリー映画 『タッジオを求めて』 Alla Ricerca Di Tadzio (イタリア国営放送)に収められている。
ヴィスコンティ監督は最初から、美少年タッジオのイメージを、ドイツの作家トーマス・マンの原作に忠実に、頭の中で描いていたようである。

Tadzioi10.jpg

金髪で整った蒼白な顔
端正な鼻 やさしい口元
彼の顔は高貴な時代のギリシャ彫刻を想起させた
その優美さは魅力にあふれ
自然にも造形美術にも存在しない完璧さ

上体の姿勢 白い靴の足の運び
それは優雅そのもので 軽やかに自信に満ち
やさしさにあふれていた
子供らしい はにかみ
エロス像のような愛くるしい首
思索的な眉
こめかみと耳には 直角に垂れた巻き毛が覆っていた


Tadzioi14.jpg

ヴィスコンティ監督は、このタッジオ探しの旅を、アッシェンバッハの目線で見ると言明している。そして、アッシェンバッハ役は俳優ダーク・ボガードと既に決まっていたようである。また監督はアッシェンバッハの職業を作家から音楽家に変えた。アッシェンバッハのモデルは、原作者の念頭にあったと思われるマーラーである。

アッシェンバッハは、肉体の衰えと創作意欲の喪失に絶望を感じ、芸術家には休息が必要だと、ミュンヘンを発ち、ベニスに留まります。そして彼は、ポーランド人一家の少年タッジオと出会い、少年の美しさに魅せられ、この美の化身を独占することを夢見るようになる。だが、慎重で自意識の強いアッシェンバッハはタッジオの突然の出現が、今まで築き上げた人生まで崩壊させかねないことに気付き、ミュンヘンに帰ろうとするが、思い直してリドのホテルに戻り、タッジオの美しさに酔い痴れるのだった。
この、アッシェンバッハの行為を正当化し、視覚化する為にも、美少年タッジオ選びは慎重にならざるを得なかったようだ。

Tadzioi12.jpg

冬に始まった旅、ヴィスコンティとスタッフはまず、ハンガリーのブタペストを訪れます。
スケート場が映し出されます。このスケート場は若者達の社交場だが、金髪で碧眼のタッジオはいなかったようです。学校にも他の場所にも・・・。
スケート場では、溌剌とスケートを滑るお婆さんの姿が。それをずっと追うカメラ。
ヴィスコンティのアルバムには、なぜか少年ではなく老婆の写真があった。なぜ、この老婆に魅せられたのだろうか・・・という皮肉なナレーション

Tadzioi8.jpg

次に訪れたのは、スウェーデンのストックホルム
ヴィスコンティは、ホテルの一室で椅子に座り、一人一人、少年たちを面接します。
何人かの後に、ビョルン・アンドレセンが来ます。
「何歳だ? 大きいな」とヴィスコンティ
既に椅子に座っていたビョルン・アンドレセン
明らかに他の少年とは違う雰囲気が漂っている。
「15歳です」と通訳の女性
「写真を持ってるか?」と尋ねるヴィスコンティ
首を横に振るアンドレセン
そして部屋の中を歩くように言われ、アンドレセン立ち上がります。
意外にも背が高いので驚くヴィスコンティだが、指示通りカメラを見て微笑むアンドレセンに「いいぞ!!かわいい」と一言。
そしてアンドレセンは、セーターを脱ぐように言われ、少し照れたように笑います。
彼は、上半身裸になり、ヴィスコンティにより色々と指示されます。
「待って クローズアップを」
「4分の3だ 顔だけでなく」
「ゆっくり横を向いて」
「この人を見て 動かないで 顔だけ」
「笑って」
その後ショートパンツ姿の裸足で、写真を撮られます。
ヴィスコンティは、アンドレセンについて「顔はいいが、背が高すぎる」とまだこの時点では保留にします。

Tadzioi13.jpg

次は、フィンランドのヘルシンキへ
アンドレセンは良かったが、ヘルシンキに行く必要があった。無意味になるかも知れないが、徹底的な調査を望む監督にとっては必要であったようである。ヘルシンキでも、同じようなオーデションが行われます。記者のインタビューに「金髪で碧眼の子を探している。国籍は関係ない。イタリアにはいないからだ」と答えるヴィスコンティ「子役は何語でも構わない。重要なのは理解できない言葉を話すことだ。原作どおりに」

そして最後にポーランドのワルシャワへ
タッジオはポーランド人であるから、ワルシャワ訪問は不可欠だった。
だが、ワルシャワは戦争の被害が特にひどく、変ってしまった若者達はタッジオには向かない。彼らは別人だ 活発で現実的 謎めいてはいない・・・というナレーション
ヴィスコンティとスタッフは学校へ行き、教室を廻って品定めするように生徒達を見ていくが、目指す少年はいなかったようだ。そして生徒達からの大きな拍手に送られ学校を去ります。

イタリアのヴェネツィアへ
タッジオを求める旅はベニスで終わった。原作と映画の舞台である海辺に立つオテル・デ・バンを下見します。1910年代を再現し、その時代の魅力を再構築する必要があるという。そして、海辺へ。街中を見て廻り、長い旅は終わります。

Tadzioi15.jpg

最後に・・・
監督はタッジオを決めていた ビョルン・アンドレセン
ベニスに死す』の撮影が始まる
タッジオも間もなくやってくる
ビョルン・アンドレセンが・・・
彼こそがタッジオ役にふさわしかった
ヴィスコンティの目に狂いはなかった
・・・と締め括られる。

Tadzioi1.jpg  Tadzioi2.jpg  Tadzioi3.jpg

Tadzioi4.jpg  Tadzioi6.jpg  Tadzioi7.jpg

スポンサーサイト

Thema: 美少年 - Genre: 映画

【2006/12/16 03:49】 | ビョルン・アンドレセン | Trackback(1) | Comment(23) | page top↑
<<ジェレミー・サンプター | Home | ケイデン・ボイド 「シャークボーイ&マグマガール 3-D」>>
Comment
私も図書館で見つけて借りて観ました!
一体いつビョルンは出るのか・・・とわくわくしてましたが
賞味3分くらいでしたね^^;
でも映画にはない無邪気なビョルンかわいいです!
しかも裸になってと言われた時の
あのビョルンの顔!!!
も~たまりません(><)

他の男のこ見ても、ビョルン以外はありえないですよね。
そばかすだらけの子とか、ごつい顔の子とか・・・
ビョルンだけオーラが違いましたよね。
背が高いとヴィスコンティ監督も言ってましたが
ベニスに死すを観てると
あれより幼すぎても大人すぎても
あんな傑作は出来なかったのではないかと思います。
もっと幼かったら犯罪、大人すぎたら性が絡んでたとおもからです・・・。

とにかくビョルンは永遠にスクリーンの王子様ですね。
【2006/12/17 20:46】 URL | みな #-[ Edit] | page top↑
みな様

コメントありがとうございます。

30分程のドキュメンタリー映画なので、ビョルン・アンドレセンの映像は、ホントあっけなかったですねー。
でも・・・素の笑顔は、映画では見られないだけに貴重ですよね。
そして、戸惑っているとことか、はにかんだ表情が、かわいい!
幼くても大人でも・・・・たしかに!!
少年の一番美しい時期だと思います。

【2006/12/18 02:20】 URL | soprano snow #-[ Edit] | page top↑
私も、図書館でみました!ほんと、ビョルンだけオーラ違いましたね(笑)ビョルンが出てきた瞬間ハッ!っとなりました;
セーターを脱いでと言われた時の反応なんて「ベニスに死す」では絶対見れませんからレアですよね!カメラ目線で笑顔のところなんて素でドキッ!としてしまいました;;;か、可愛すぎます!!
無邪気なアンドレセンを見ていると改めてヴィスコンティマジックは凄いなあと感心してしまいます・・ベニスに死すの撮影があと一年遅かったら実写でのタッジオは不可能だったかもしれませんね。奇跡の映画だと思います。
【2006/12/24 00:49】 URL | れとろ #-[ Edit] | page top↑
れとろ様

コメントありがとうございます。
図書館に置いてあるんですね。知らなかった・・・。
そうですよね!オーラが違いました。
ビョルン・アンドレセン、彼で絶対なのに、意外にも、あの時点では、まだ満足してなかったヴィスコンティでしたね。
【2006/12/24 16:43】 URL | soprano snow #-[ Edit] | page top↑
 ○十年、心に住み続けて居る映画が
「ベニスに死す」です。最初はタッジオの美しさに気を取られ、自分の老いと共にグスタフに感情移入し、今も「岩波のブック」と「マーラーのCD」は手元から離せません。映画のDVDは、心の疲れた時、コーヒーを飲みながら今も最高の癒しです。
観る度に、新しいのです。

「幼くても大人でも」「ビスコンティマジック」の言葉本当にああ~そうだ~と。
図書館でご覧になったとか、是非是非見たいのです。アマゾンでも品切れとなっていますし、何処の図書館でしょう?
教えてください、何処へでも行きます。
sopuraso様のお蔭でナガ~~イ事一人で思い続けていた事がお話出来て幸せです。
【2006/12/25 12:46】 URL | dako #-[ Edit] | page top↑
dako様

こんにちは!!
ご存知かもしれませんが、『タッジオを探して』は、紀伊國屋書店から発売されているルキ-ノ・ヴィスコンティ DVD-BOX 3の中に収録されていて、オンラインで買うこともできます。『白夜』『ベリッシマ』『郵便配達は二度ベルを鳴らす』の3作品と、特典映像として、『タッジオを探して』があります。値段は、これがまた高くて!特価でも14,000円弱です。
最近は、中古で安くなっている場合があり、Yahoo!オークションなどで出品してます。それでも1万円超えてしまうくらいです。
涙を呑んで・・・DVD-BOX 3を買ったのは私です。
特典にするのなら、『ベニスに死す』のDVDに収録すればいいのに~!と思いますよね。
図書館での貸出は、知らなかったですが、大きな図書館でしたら置いてあるかもしれませんね。
【2006/12/26 16:32】 URL | soprano snow #-[ Edit] | page top↑
有難う御座います。本当に高いですね~、それに他の物はいらないし。
涙を飲んで買うか!来年の春、東京に行くまで待って国立図書館に行くか!パソコンするのもヤットコサの私はオークションは???
年末は何かと落ち着かないので{本当は1秒でも早く観たいけど}来年まで思案します。
来年もよろしくお願い致します。
【2006/12/26 21:30】 URL | dako #-[ Edit] | page top↑
dako様
私は地元の図書館にたまたまあったので観ました。多分運がよかったのかと・・;最近ではほとんどの図書館がネットで蔵書検索ができるのでお近くの図書館で検索してみるのもアリだと思いますよv
ただ古いvhsなのでやっぱり私もDVDが欲しいです・・・;
soprano様
”特典にするのなら、『ベニスに死す』のDVDに収録すればいいのに~!”本当に同感です!(涙)『ベニスに死す』のDVD は大特価で販売されているのに(苦笑)  
話が変わってしまいますが、『ベニスに~』以降でビョルン・アンドレセンが出演している作品も是非観てみたいです。かなり成長しているとは思いますが;チョコレートのCMも見てみたかったです;
【2006/12/27 00:28】 URL | れとろ #-[ Edit] | page top↑
dako様

来年観ましたら、感想聞かせてくださいね。

れとろ様

私も『ベニスに死す』以降の作品は観てないです。
チョコレートのCM観たいですね。
あと、初演の『純愛日記』が気になります。
【2006/12/27 05:05】 URL | soprano snow #-[ Edit] | page top↑
soprano様  れとろ様
 そうですよね~。同感、同感、本当に此処でお話できて最高に嬉しい年末でした。
 今朝、市立図書館にアクセス。今日から1月8日までサイトもお休みでした。((+_+))
 来年、買う事になるかも??
モチロン1番に此処に来させて頂きます。
 良いお年をお迎え下さい。

  
【2006/12/27 11:41】 URL | dako #-[ Edit] | page top↑
dako様

ありがとうございます!!
来年もよろしくです o(^-^)o
【2006/12/28 05:27】 URL | soprano snow #-[ Edit] | page top↑
おめでとう御座います。今年も宜しくお願い致します。
図書館のサイトが開くまで待てなくて、痛い支出に為ってしまいましたが今、紀伊国屋書店に注文しました。
13、608円です。
娘一家も帰ってしまい淋しく思っていたのですが、急に元気が出てきました。
sp、係りの方が「人気商品ですよ」と。
【2007/01/06 13:45】 URL | dako #-[ Edit] | page top↑
dako様

こちらこそ、よろしくです。
DVD-BOX 3注文されたんですね。
でも、高いですよね!!
ヴィスコンティ の3作品を堪能するしかないです・・・。
観ましたら、感想聞かせて下さいね。
【2007/01/07 16:10】 URL | soprano snow #-[ Edit] | page top↑
今日、早速届きました。それからず~と繰り返し繰り返し見ています。ビョルンは特別美しく優雅、美の化身にふさわしいと改めて思いました。
高いですが、充分満足、此れから毎日楽しみます。3作品も見て、マーラーも聞きながら{今日のN饗アワーは、マーラーの10番でした。}
私、あまり良く解らないのですが、ブログランキングはポチッとクリックするだけで良いのですか?毎日しているのですが1日1回ですか?今日は4位にUPしていて嬉しいです。



【2007/01/08 00:47】 URL | dako #-[ Edit] | page top↑
dako様

届きましたか!!早いですね。
ビョルン・アンドレセンの映像は少しですが、他の子とは明らかに違いを感じます。

ランキング協力して下さってたんですね。
ありがとうございます!!
無理はなさらず、お暇な時にでも気軽に寄って下さいね。
【2007/01/08 19:57】 URL | soprano snow #-[ Edit] | page top↑
You Tubeにてビョルンのお宝映像が見れます!

Bjorn Andresenと入れると2件ヒットしました。
1つはベニスに死すのショット、2つ目は"A Swedish Love Story"というスウェーデン映画で、成長したビョルンがちらっと出ています。正直もう子供の頃の面影を感じませんが、興味があればゼヒご覧ください。

一方でTadzioで検索したところ、タッジオを探しての映像は見当たりませんでした。が、何点かベニスに死すのトレーラーや抜粋映像がありましたよ。
【2007/01/11 11:47】 URL | miumiu #-[ Edit] | page top↑
miumiu様

はじめまして。コメントありがとうございます!!
そして、貴重なお宝映像の情報ありがとうございました!!!
You Tube、早速、見に行きました。
『純愛日記』の映像ではないですか!!!
タッジオとは、雰囲気は少し違う感じですが・・・でも、感激です。
新着記事で、お宝映像について書かせてもらいました。
【2007/01/11 23:41】 URL | soprano snow #-[ Edit] | page top↑
soprano様
自分では絶対に見つけられない映像が見られて大感激です。リアルタイムでは見られない人、映像も限られていますものね。食前食後に見てしまいそうです。
オールドfanとしてはお年に為られていても、今のビョルンの幸せを祈っています。
The Most BeautifulBoy in the Warld.に代わりは無いです。




【2007/01/15 21:43】 URL | dako #-[ Edit] | page top↑
dako様

こんにちは!!
私もリアルタイムでは観れなかっただけに、当時の事は想像するだけです。
以前、ネットで彼が日本の来たときの熱狂ぶりに尋常ではないような事を言っていた記事を読みましたが、ヴィスコンティや周りの人達の意見に反して、彼はアイドルのようには、なりたくなかったんでしょうね。
【2007/01/16 01:44】 URL | soprano snow #-[ Edit] | page top↑
こんにちわ・はじめまして。。
こちらを先日発見,亀ですがお邪魔致しました。
私は彼が日本に来たとき撮ったチョコレートのCM、映像は勿論、唄の歌詞とメロディ♪まで覚えています~(笑)あまりのその美しさの衝撃に呆然となりました;多分日本中大騒ぎであったと。そんなときにリアルタイムで観られて幸せでした。
映画は大好きなので『ベニスに死す』は何回も観ています。『タッジオを探して』は、たしか去年つたやでボーと棚を眺めていたらみつけて☆あのタッジオ=ビョルンのオーディション映像が観られるなんて美味し過ぎ!!と大興奮で観ました。スゴイ。。ビョルンは最初からタッジオだったんだ。。
ごく最近と思われるビョルンさん乃お写真どこかで観ましたが歳を取ったとはいえやはり美しい大人だなぁと◎そして元気にお姿を拝見できて本当に嬉しかったです^^
【2007/03/22 02:21】 URL | フラン #-[ Edit] | page top↑
フラン様

はじめまして。
コメントありがとうございます!!
ビョルン・アンドレセンの来日をリアルタイムで知ってらっしゃるんですね?凄いです!私もチョコレートのCM観たいのですが、幻となりつつあります。
『タッジオを探して』を観ると、ヴィスコンティ監督は、なかなかもたせますが、ビョルンが現れた途端、タッジオは彼しかいない・・・と思えますよね。
【2007/03/23 00:01】 URL | soprano snow #-[ Edit] | page top↑
このコメントは管理者の承認待ちです
【2010/03/31 18:19】 | #[ Edit] | page top↑
このコメントは管理者の承認待ちです
【2011/07/21 04:50】 | #[ Edit] | page top↑
Comment












管理者にだけ表示を許可する

Trackback
Trackback URL
http://white1111111.blog84.fc2.com/tb.php/31-8620e33f
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
音楽と映画~クラシック編 (前編)
音楽と映画が相性がいいのは 無声映画の後ろで音楽を流しつつ 字幕で場面を展開させていたその例を引くまでもなく 自明の理でございます。今日はそんな音楽と映画のお話 クラシック編。YouTubeを混ぜていきますが 私 主婦でニートで引きこもり【2007/03/06 02:06】
| Home |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。